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(H14.04.13) |
昨年に引き続き、2年目のビオキッズ。ビオトープを利用してもっとすばらしい自然体験ができないものかと、ネイチャーゲームをとりいれてドキドキワクワクの自然体験ツアーを計画しました。自然環境についての勉強会ではなく、具体的でなくても感覚的に、自然っていいなーと感じてもらおうと考えました。
1回目の目的は、普段は見過ごしてしまっている足元の自然に目を向けて、じっくりと自然を感じてもらう事、そしてチームの仲間と仲良くなってもらう事の2点です。その為にチーム毎にネイチャーゲーム(フィールドビンゴ)を行ない、その中で自分たちのチーム名も決めてもらい最後に発表してもらう事にしました。 最初に集まった時は、なかなかみんなにとけ込めない子や、みょうにはすにかまえた子がいたりと、この後どうなるんだろうとひじょうに心配しましたが、外に出たとたん目の色が変わり走り回る姿にほっとひと安心しました。 ネイチャーゲームでは必ずわかちあいという時間があります。自分の思った事や感じた事を話し合う時間です。ここでも最初はなかなか話せなかった子もチームリーダーが雰囲気づくりに心がけてくれたおかげで、終わり頃にはみんなにとけ込んで話すようになりました。 普段は家の中でテレビゲームをやっている子でも自然のフィールドへ出ればこんなにも元気になるものだと、自然の持つ野生を呼び起こす力にあらためて驚かされました。 |
おもいでノートより ・ はじめてきたわけでもないのにしぜんをはじめて見たようにかんじた。 ・ にんていしょうをもらえてうれしかった。 ・ みんなといっしょにあるいてたのしかった。 ・ ひさしぶりにウグイスのなきごえをきいて春だなぁとおもいました。 |
(H14.10.06) |
ビオキッズ2002もいよいよ最終回です。今回の目的は親子のふれあいとビオキッズの里をもっと大勢の人に理解と認知をしてもらう事です。青少年健全育成には今、地域の教育などが重要だといわれています。しかし根本的に家庭教育がないところにはその上の教育はないと思います。今までビオキッズ2002で経験してきた事を子供から親に伝えてもらおうと思いました。子供の成長を実感でき、家に帰っても共通の話題で盛り上がってくれれば明るい家庭教育環境ができ、そしてそれがそのままビオキッズの里の理解と認知に繋がると考えました。 今回は4月に行なったビオキッズウォークをビオキッズの里の周りで行ないました。やり方や自然への接しかたなど子供から親へ説明してもらいました。観察力の鋭さにやはり驚いていました。歩きながら同時に行なったゴミ拾いでは想像以上にいろいろなゴミが捨ててあり、こんなところからも環境破壊とモラルの低下が垣間見られました。 ビオキッズの里については子供たちが手をかけてきれいにつくりあげたチップロード(ドニーの小道と命名)を見て皆さん感心していました。すでに何回も来てくれた親子もいました。家に帰って子供が毎回あったことを楽しそうに話していたようです。 またこのビオキッズの里に住む生物コーナーで、金川先生が説明するよりも早く魚の名前を言ったり、親には見分けがつかない魚もすぐにわかってしまうようです。さすがはこの場所で育ったビオキッズ!確実に成長しているようです。親をリードして案内する姿などは「ここは僕たちがつくったんだぞ」と堂々としたものです。おもいでノートも最初に比べるとはるかにきっちりと書いてくれました。 楽しく親子で歩く姿や、この場所の事を得意に話す子供をみて今回親子のふれあいの場所、団欒の話題提供ができ、そしてビオキッズの里の理解と認知ができたと考えます。 |
おもいでノートより ・ お母さんや、あずさちゃんとビオキッズの里を歩いた事!ドニーの小道にはキノコがはえててビックリ!フワフワ〜 ・ 木でキーホルダーを作って、いろんなことができるんだーと思ってビオキッズ2002をしててよかったなーと思ったよ。もっときれいになって、いろんな生物がすめるといいなと思いま した。 ・ みんなでいっしょにいろいろかんさつできたことがいちばんよかった。またらいねんもやりたいです。 ・ 友だちと仲良くなれたこと。 |
(全文掲載) |
終わりに・・・ |
現在、私達が生活を営んでいると、無意識のうちに少なからず環境に影響を与えてしまっているかもしれません。豊かで便利な生活を求めている限り、この事実は変わらないでしょう。そんな中で私達はどのようにして自然環境の保全をしていかなければならないでしょうか。環境問題は今や待ったなしの状態です。 そこで私たち(社)藤枝青年会議所は環境に配慮できるような人を育てることが重要だと考えました。環境に配慮できるようになるには、まず自分の身の回りの環境に関心を持つことから始まります。ビオトープはまさに自然とふれあう場所であり、人間も自然の一部であることに気づいていただける場所であると思います。 昨年度の事業「夢づくり21」で、小学生36名にビオトープづくり通して自然環境復元の難しさ、命の大切さそしてなかまの大切さを1年間通して体験してもらいました。本年度もこの事業を継承し、新たにネイチャーゲームをとり入れて自然により近づいてもらおうと考えました。ネイチャーゲームは五感をめいっぱい使い自然を感じるプログラムです。「なかまづくり」と「命の大切さ」の他に「自然への気づき」が今回のもうひとつの大きなテーマでした。自然と一体になって、人間も自然の一部なのだと感じていただけたと思います。地球上で人間だけが特別な生物であるはずがありません。人間のわがまま、エゴをなくしていく事が環境保護の第一歩なのではないでしょうか。 青少年育成についていえば、イジメや不登校さらには少年犯罪の低年齢化とあらゆる問題が社会的に取り上げられています。学校教育の他に地域の教育など、今NPOなどいろいろな団体が活動を始めています。そのような活動が重要である事はもちろんですが、やはりもっとも基本になるものは家庭教育ではないでしょうか。明るく笑顔が絶えない家庭や親子関係が子供に悪影響を与えるはずがありません。今回子供たちが体験した事を保護者の皆さんに子供から伝える事により、その成長を肌で感じていただけたと思います。秋空の下、親子でゆったりと自然を感じるひとときを保護者の皆さんは実に新鮮に、また楽しく過ごしていただけたようです。保護者感想から家庭に帰って親子でビオキッズ2002の事を話す姿が目に浮かび本事業の成果を確信しました。 青年会議所は単年度制といって、一年間で担当者が替わってしまいます。継続して長い間一つの事業を展開していくには限界があります。しかし本事業に関しては二年間継続してきましたし子供や保護者からも来年以降も続けてほしい意見が多くありました。ビオトープ自体の維持管理も考えていかなくてはなりません。そんな中、(社)藤枝青年会議所のメンバーの中からビオキッズ事業など青少年育成を核とした「まちづくり」を考える特定非営利活動団体、NPO法人「夢づくり21」を設立しこの事業を継承していこうという動きが芽生えています。この様な活動が発生した事も、本事業のもう一つの大きな成果ではないでしょうか。 青少年の健全育成を考えて一年間活動してまいりましたが、この成果がすぐに出てくるとは思いません。今回のビオキッズが親になりその子供がまた親になりと、本当の成果が現れるのは次世代、三世代先かもしれません。 最後に、本事業を進めるにあたり、昨年からビオトープづくりや青少年育成プログラムなどで山田先生や金川先生をはじめ、ご指導ご協力をいただいた多くの方々に感謝を申し上げて報告とさせていただきます。ありがとうございました。 |
2002年度(社)藤枝青年会議所 ビオトープ青少年育成委員会 委員長 長島 吉樹 副委員長 西野 浩史 澤山 嘉信 朝比奈郁夫 松本 雅成 内田 達也 石川 優治 |