ネイチャーゲームは、1979年米国のナチュラリスト、ジョセフ・コーネル氏により発表された、五感を使って自然を直接体験する活動です。自然を勉強させるとか、自然の中で身体を鍛えるといったことよりも、どうしたら楽しく自然を体験し、自然との一体感を持ってもらえるだろうかと考える中でつくり出されたものです。 私達、(社)藤枝青年会議所は環境問題や環境保護を考えていく中で人間も自然の中の一部である事にまず気づき、そして自然や生物、命というものに畏敬の念を持ってもらいたいと考えています。そこで今年度の事業では静岡県ネイチャーゲーム協会の藤田庄治氏にアドバイスをいただき、ネイチャーゲームをとり入れてみることにしました。 |
ネイチャーゲームについて詳しく知りたい方は(社)日本ネイチャーゲーム協会の公式ホームページをご覧下さい。 http://www.naturegame.or.jp/top/index.html <3分でわかるネイチャーゲーム> http://www.naturegame.or.jp/whats-ng/index.html |
<同じものをみつけよう> ちょっとした広場で、バンダナの中に葉っぱや木の実などその辺に落ちている物を三つ四つ隠しておきます。10秒間だけみんなに見せて探してきてもらいます。意外とすぐに見つけてきてしまう子や、あと一つなんだっけなーと悩む子などいろいろです。 まず自然を観察する目を養おうと、最初の導入部分に行ないました。 |
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探し物をしているところ | みつかっておもわずにっこり |
<フィールドビンゴ> 自然の中にはきれいな花やかわいい鳥などいろいろなものが存在します。しかし普段はなにげなく通りすぎてしまって気がつかない小さな木の実や変わった形の葉っぱなど、そして目で見えるものだけでなく何処からか吹いてくる風やいい匂いの花、鳥の声や水の音、柔らかい土や硬い石など、ありとあらゆる物が転がっています。五感をフルに使っていろいろな発見をしよう。 今回はあえてビンゴにはこだわらずにカードに書いてあるものを探し出す事だけにしました。どちらかというとディスカバーウォークかもしれません。名前も事業名から「ビオキッズウォーク」としました。始まってしまえば子供たちの行動力のすごいこと。こちらの狙っているものとは違うものをつぎつぎと発見します。まさに〜自然は僕らのオモチャ箱〜状態です。 |
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ビオキッズウォークカード | 「きつつきの木」発見! |
<カモフラージュ> 生き物たちの中には、周囲の木の葉や幹と同じような色をして、敵から身を守っているものがいます。こうやって周囲の景色に溶け込んで自分の身を隠すことを「カモフラージュ」(擬態)と言います。 ロープのむこうがわの草むらにいろいろな人工物を置いておきます。今回は12個の物(エンピツ、ゴムボール、洗濯ばさみなど)を置きました(けっして隠してあるわけではありません)。一回ですべてを見つけられた子はひとりもいませんでした。多く見つけた人の勝ちというようなゲームではありません。ネイチャーゲームはすべてがそうですが、わかちあいという話し合いの時間があります。カモフラージュでは、見つけやすい物とそうでない物、自然に近い色のものは見つけにくいけれど、人工的な色のものはすぐ見つかる。人工物がいかに自然とかけ離れているか、また小さな生き物は敵から身を守る為にいろいろな工夫をしている事、そんな事を話し合いました。 |
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どこにあるー | 7個かな? |
<目かくしイモ虫> 目かくしをして一列につながって歩き、いろいろなものを触ったり感じたりしてもらいます。 人間は目から80%の情報を得ています。目かくしをする事によって他の感覚が非常に鋭くなります。手の触覚や足裏の感覚、音に対する聴覚、においの嗅覚。普段見ている草花も「ああこんなにざらざらしていたんだ。」とか「太陽の光はこんなに暖かいんだ。」と新しい発見があります。そしてみんなで一列につながる事によって目が見えない事による恐怖心も和らぎ、人間同士の一体感も芽生えます。 皆さんも一度目かくしをして自然を体験してみてください。 |
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目かくしいもむし みえないよー | これはなに? |
<魔法の黒い鍋> ビオキッズの里は人工の灯りが一つもない場所です。こんな場所に夜集まる機会なんてそうめったには無い様に思います。そんな中でロウソク一本の灯りの幻想的の中話ができたら、というのがこの魔法の黒い鍋です。 夜の静かな雰囲気の中で各人が自分の内側をみつめ、今回のビオキッズ2002の体験の中で自然から得た感動や発見などをわかちあう事をねらいとしました。 各チーム毎いろいろな話が飛び出し、それぞれにみんな感じた事がいろいろあったんだなーと思いました。その感動を鍋に入れてまた今度感動を鍋に入れにこの場所に来る事を誓い合いました。 |
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このなべはね…… | あんな事、こんな事あったよね |
アドバイザー:静岡県ネイチャーゲーム協会 藤田庄治